3
①欠損金繰越控除の見直し
欠損金の繰越控除制度が課税ベースを大きく侵食している状況を改善するとともに、控除制限を 受けたくない企業には収益改善のインセンティブをもたらすよう、大法人の控除限度(改正前:所得 の80%)を引き下げます。
国・地方を通じた法人実効税率
27年度改正では、法人事業税(地方税)の所得割の税率(改正前:大法人向け7.2%)の引下げと 合わせて、国・地方を通じた法人実効税率は、次のようになります。また、以後数年で、法人実効税率を 20%台まで引き下げることを目指します。
※27年4月1日以後に開始する事業年度において適用します。
法人税率を、25.5%から23.9%に引き下げます。
法人税率
法人事業税所得割(標準税率)
国・地方の法人実効税率
25.5% 7.2%
34.62%
23.9% 6.0% 32.11% (▲ 2.51%)
23.9% 4.8% 31.33% (▲ 3.29%)
改正前 27年度 28年度
平成27年度 税制改正
法 人 課 税
(1) 法人税率の引下げ
(2) 課税ベースの拡大等
「課税ベースを拡大しつつ税率を引き下げる」ことにより、より広く負担を分かち合い、「稼ぐ力」の ある企業等の税負担を軽減することで、法人課税を成長志向型の構造に変えます。
成長志向に重点を置いた法人税改革
参 考
※所得割の税率には、地方法人特別税を含みます。
所得の全額
23年度改正法の施行前に再生手続開始の決定等 があった法人を対象とした経過措置
27年4月1日以後に
開始する事業年度 所得の65%
所得の50%
29年4月1日以後に 開始する事業年度
控除限度
(大法人) 所得の80%
再建中の 法人の特例
繰越期間 新設 法人の特例
改 正 後 改 正 前
所得の全額
(再生計画認可の決定等の日から7年後の日の属する事業年度まで) ※再上場等の場合、以後の事業年度は対象外。
※23年度改正の経過措置については、統合して廃止。
所得の全額(設立日から7年後の日の属する事業年度まで) ※上場等の場合、以後の事業年度は対象外。
10年に延長
※29年4月1日以後に開始する事業年度に生じた 欠損金について適用。
※帳簿書類の保存期間等も10年に延長。 ※20年4月1日以後に終了する事業年度に
生じた欠損金
(再生計画認可の決定等の日から 7年後の日の属する事業年度まで)
9年 ー
4 ■外形標準課税の拡大
■負担変動に対する配慮措置
■外形標準課税における賃上げへの配慮
②受取配当等益金不算入制度の見直し
地方法人課税における応益課税を強化し、企業が「稼ぐ力」を高めるインセンティブともなるよう、 大法人向けの法人事業税のうち、外形標準課税を拡大します。
これにあわせて、大法人の所得割の税率(改正前:7.2%)を引き下げます。(再掲)
一定規模以下の法人において、外形標準課税の拡大により負担増となる場合、負担変動に対 する配慮措置を講じます(27・28年度)。
法人税の所得拡大促進税制の要件を満たす場合には、給与等支給額の増加分を付加価値割 の課税ベースから控除する制度を導入します。
支配目的の株式(=持株比率が高い株式)への投資については、経営形態の選択等に税制が影 響を及ぼすことのないように100%益金不算入としつつ、持株比率の基準を見直します。
支配目的が乏しい株式等(=持株比率が低い株式等)への投資については、他の投資機会との選 択を歪めないように、新たに区分を設け、益金不算入割合を一部引き下げます。
平成27年度 税制改正 参 考 地方税における法人事業税の外形標準課税の拡大等
※特定株式投資信託の分配金は、20%益金不算入。
0%益金不算入(全額益金算入) 分配金の額の1/2又は1/4の
額について、50%益金不算入 益金不算入
割合
持株比率 持株比率
25%未満 50% 5%以下 20%
25%以上 100% 5%超 1/3以下 50%
1/3超 100%
益金不算入割合 益金不算入割合
株式投資信託の 分配金
改 正 後 改 正 前
(*)27年4月1日以後に開始する事業年度において適用します。
所得割(7.2%) 外形標準課税1/4
改正前
27年度
28年度
付加価値割0.48%、資本割0.2%
付加価値割0.72%、資本割0.3%
付加価値割0.96%、資本割0.4% (*)28年4月1日以後に開始する事業年度において適用します。
(*)27年4月1日以後に開始する事業年度において適用します。 ●
●
改
正
後
所得割(6.0%)
所得割(4.8%)
3/8 外形標準課税
5
③租税特別措置の見直し
控除限度額の総枠は「法人税額の30%」を維持しつつ、オープンイノベーションを推進する観点か ら、共同研究・委託研究などの「特別試験研究費」については、控除限度を別枠化(5%)します。 (限度超過額の繰越制度は廃止します。)
「特別試験研究費」の範囲を拡充するとともに、税額控除率を引き上げます。
生産等設備投資促進税制を廃止するなどの見直しを行います。 ■研究開発税制(総額型)の見直し
■その他の租税特別措置の見直し
■平成27・28年度において法人税の先行減税を行い、経済の好循環の定着を力強く後押し
■所得拡大促進税制の要件緩和
■法人事業税(外形標準課税)における賃上げへの配慮(再掲)
(3) 賃上げへの配慮措置
給与等
支給額 給与等支給額
給与等 支給額 2%
増 2%増
2% 増 2%
増 2%増
2% 増 3%
増 3%増
3% 増 5%
増 5%増 5%増
5% 増
㉔
㉔ ㉕
㉕
㉖
㉖
㉗
㉗ ㉘
㉘
㉙
㉙
4% 増
3% 増 3%増
平成27年度 税制改正
㉔ ㉕ ㉖ ㉗ ㉘ ㉙
《 改 正 後 》
中小法人 《 改 正 前 》
○ 給与等支給額が基準年度(基本的に㉔)と比較して2% 以上(㉕・㉖)/ 3%以上(㉗)/ 5%以上(㉘・㉙)増加して いる等の要件を満たす場合、増加分の10%相当額を税 額控除。(法人税額の10%(中小法人20%)が上限。)
(*)27年4月1日以後に開始する事業年度において適用します。 8~10%(中小法人12%)
法人税額の25%
①:30%、②~④等:20%
法人税額の5%(別枠) ※控除限度超過額の繰越控除は廃止。
改 正 後
法人税額の30%
控除限度の総枠
税額控除率 8~10%(中小法人12%)
法人税額の30%(26年度末まで。原則20%)
以下の試験研究に要する費用
12%
一般試験研究費の控除限度の枠内
①国の試験研究機関等・大学との間の共同・委託研究 ②民間企業との共同研究
③中小企業者への委託研究 等
※控除限度超過額は1年間繰越。
控除限度額
範 囲
税額控除率 控除限度額
一
般
試
験
研
究
費
法人税額の30%(26年度末まで。原則20%) 改 正 前
・③の委託先に「公益法人等、地方公共団体の機関・ 地方独立行政法人等」を追加
・「④中小企業者から知的財産権の許諾等を受けて 行う試験研究」の知的財産権の使用料を追加
特
別
試
験
研
究
6
■特別償却又は税額控除制度の創設
■雇用促進税制の拡充
平成30年3月31日までに「計画」について認定を受けた法人が、その計画に沿って、認定の日から2年 以内に取得等をした建物等及び構築物で、一定の規模以上のものについて、次の措置を講じます。 「移転型」 : 特別償却25% or 税額控除7%(「計画」認定が29年4月1日以後は4%) 「拡充型」 : 特別償却15% or 税額控除4%(「計画」認定が29年4月1日以後は2%)
平成30年3月31日までに「計画」の認定を受けた法人が、雇用促進税制の要件(既存の要件ⅱを除く) を満たす場合、認定以後3年間、次の雇用促進税制の特例を適用できる措置を講じます。
※税額控除額の上限は当期の法人税額の20%
※税額控除額の上限は、既存の雇用促進税制と地方拠点強化税制(投資減税)とを合わせて、当期の法人税額の30%
●
●
「法人全体の前期比雇用増×40万円」の税額控除 移転型の「計画」である場合に
限り、当該地方拠点における 計画認定直前期の雇用者数に
対する雇用増 ×30万円
既存の雇用促進税制 特例1 特例2
要件 i: 法人全体の前期比雇用増が5人 (中小2人)以上
ii: 法人全体の雇用者数が前期比
10%以上増 等
当該地方拠点の前期比雇用増 (法人全体の前期比雇用増を上限)
×50万円
(要件ⅱを満たさない場合、20万円)
平成27年度 税制改正 地域再生法の改正により本社機能を東京圏から地方に移転したり、地方において拡充しようとする 法人が計画を作成し、地方公共団体がこれを認定する枠組みを前提として、次の措置を創設します。
地方拠点強化税制の創設
福島復興再生特別措置法の改正を前提に、「避難解除区域等」への帰還を希望する事業者で、 事業再開に向けた計画を作成し、福島県知事の認定を受けたものについて、事業再開投資に要する 費用の支出に充てるための準備金制度を創設します。
復興支援
■福島再開投資等準備金制度の創設
東京23区 支援対象の区域(3大都市圏以外)
「移転型の計画」が認定された年度に、
東京本社→ 地方拠点 【30人異動】 新規採用 【地方拠点20人】【その他地域5人】
その他の 地域
移転型の計画の認定
東京本社
新規雇用 5人 新規雇用 20人 地方
拠点 《 適 用 例 》
30人
新本社
30人異動 地方拠点:前期比+50人
法人全体:前期比+25人 40万円 50万円
30万円 特例 2
特例1
(既存の雇用 促進税制)
(10%以上雇用増要件を 満たさない場合、20万円)
(×最長3年)